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なんでもポジティブに捉えるサッカー記録です^^ レフティやクセのある選手に注目しています。

〜両者痛み分け〜 21-22シーズン セリエA 23節 Lazio VS Atalanta

〜はじめに〜

コロナ蔓延や怪我人のためベストメンバーを組むのがどんどんと難しくなっている中で迎えたこの一戦。ラツィオアタランタもベストメンバーではなく、特にアタランタはスカルヴィーニをセントラルミッドフィールダーとして起用せざるを得ないくらいの人員の苦しい状況だった。そのアタランタをホームでラツィオが押し切るのかどうかを注目しながら見ていた。

〜試合概要〜

アタランタが序盤から前に出てプレスをかけたもののそれを外されるシーンが増え、前の選手と後ろの選手の間でのギャップができ始めた。そこをラツィオがついていくもフィニッシュとはいかず、前半が終了。後半は前半よりもアタランタに闘う姿勢が見られたもののこちらもストラコシャを脅かすところまではいかない。すると62分にラツィオに決定機。エアポケットに入ったかの如くフリーになったザッカーニのシュートは惜しくもポストに嫌われ先制点ならず。このまま試合は推移し、0-0のドローで試合が終わった。

〜My Topics〜

・スピードアップができないラツィオ

この試合でボールが持つことが多かったラツィオ。なぜゴールが奪えなかったのかを考えると攻撃の緩急をつけるシーンが少なかったからだと思っている。インモービレの裏抜けやサイドを押し込んでのクロスがあまり見られなかった。サッリ監督の攻撃ではボール回しのテンポとランニングが命なのだが、バックラインでのボール回しの際、パスがずれるシーンが何度かあった。ボールがずれてしまってカウンターを受けることを考えてしまった結果、裏へのランニングが減ってしまった。それを打開するために全体的にワイドに広がり、アタランタのディフェンスを引っ張り、その間に降りたミリンコビッチ=サビッチやルイス・アルベルトストラコシャから縦パスを入れる。彼らがフリックし、攻撃をしようとしていた。これ自体は結構うまくいってたのでビッグチャンスを多く作れればよかったのだが・・・。なぜできなかったのかを次に書く。

・我慢強く守ったアタランタ

先ほどのラツィオがスピードアップをできなかったもう一つの理由は「アタランタが細かいファールを何度も犯したから」である。中盤の選手がフリックをした後に潰しに行き、ボールを奪うのではなく相手を潰した。このことによってプレイに連続性がなくなり、リズムを失ってしまった。ガスペリーニ監督の指示なのかわからないが、選手が考えてこのことを実行していたら恐ろしいチームだ(もちろん褒め言葉)。パロミーロ・デミラル・ジムシティのバック3は素晴らしい集中力で守り切った。味方のために身体を張り、チームを助けた。

・デミラルの壁

43分のインモービレが裏に抜け出しビッグチャンスを迎えかけたのだが、ここをデミラルが素晴らしいタックルでボールを奪ってみせた。それ以外にも要所要所でデミラルがラツィオの前に立ちはだかった。アタランタのサッカーの一番大事なセンターバックとしてデミラルがいてくれることはガスペリーニ監督やアタランタサポーターが安心だと思う。加入1年目にしてアタランタの選手になったなという印象もある。深いタックルで相手からボールを奪い取る能力はもちろんのこと、ナポリ戦のようなパンチ力のあるシュートでゴールも見せてくれる。怪我が多いのが少し勿体無いが、コンスタントに出てほしい選手の一人である。

〜最後に〜

ラツィオとしては手負いのアタランタ相手に勝ち点1は少しもったいない。インモービレの裏抜けにしてもデミラルに防がれてしまい、ザッカーニのシュートはポストに嫌われてしまった。その中でもミリンコビッチ=サビッチが攻撃に絡むととても面白い。サイズの割に器用なプレイも得意なので見ていてワクワクする選手。サッリ監督の元、もっともっと成長してほしいなー。

アタランタとしてはスカルヴィーニやミランチュクが途中で怪我をしてしまい、トロイがセントラルミッドフィルダーを担い、ペッツェーラが右ワイドにいたりとスクランブルの中のスクランブルでよく戦ったと思う。インテル戦に引き続き0-0となったが、このチームの地力を証明するには十分すぎる2試合となった。