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なんでもポジティブに捉えるサッカー記録です^^ レフティやクセのある選手に注目しています。

【10人で得た勝ち点3】21-22シーズン プレミアリーグ 第24節 Wolverhampton VS Arsenal

〜はじめに〜

2022年に入って勝ちがないアーセナル。この日の相手は難敵のウルブズ。リーグ2番目の失点の少なさを誇っていて、得点力の欠乏が嘆かれるアーセナルからするとかなり厳しい相手、しかもアウェイということ、昨シーズンのこの地での悪夢を思うと気持ち良くは帰らせてくれない覚悟は持っていた。だが、それが現実になるとは・・・

〜試合概要〜

ウルブスの出足も早く、前半の初めからお互いが潰し合う展開でシュートシーンがそこまで多くない。前半25分にコーナーキックの流れからガブリエルが押し込みアーセナルが先制。そのコーナーを得る展開が素晴らしかった。その後、ホームチームが押し返す展開が続く。マルサウのクロスからデンドンケルというウルブスの決定機をジャカがゴールラインに戻りながらのヘディングでのクリア。後半も同じような展開が続くが、後半24分にマルティネッリがスローインの相手を押し、その後ファールで2枚のイエローをもらい退場。ここで潮目が変わり、ウルブスが一気呵成に攻め出す。一度ウルブスがゴールを決めたかがオフサイドで取り消される。それを防いだのはチーム全体、そして10人になったことで投入されたホールディング。ラムズデールの素晴らしいセーブもあり、なんとか勝ち点3を手にした。

My Topics

  • サイドバックのパフォーマンス
  • やっぱりホールディング
  • 決定力があればな・・・
・右サイドバックのパフォーマンス

これを心配したアーセナルサポーターも多かったはず。冨安がいない時のアーセナルは一気にチームが変わってしまう。そこを安心させてくれたのはセドリック。もちろん冨安ほどではなかったが、クロス精度もそこそこ良く期待感のあるボールを上げていた。クロス対応やラインコントロールがお世辞にもうまいとは言えるものではなかったが、致命的なものになることはなかった。今日の試合の対戦相手にポルトガル国籍の選手が多かったことも彼の闘争本能を掻き立てる要因にもなったかもしれない。今のチームではペペとの縦関係を組んだ時に相乗効果が発揮されると思っているが、サカと組んでもとてもうまくやっていた。ウーデゴールとのパス交換もうまくし、チームのパス回しに貢献をしていて少しずつコンディションも上がってきているんだなと感じ安心した。チェルシー戦は延期され、次の試合は来週のブレンドフォード戦。そこまでに冨安が戻ってくればいいが、戻ってこれないようならばセドリックが右サイドバックを務めるだろう。彼自身も自分の存在価値を示すこともでき、素晴らしい気分だっただろう。

・やっぱりホールディング

私の後半戦の守のキーマン、ホールディング。彼がいる意味、ピッチ内外での彼の存在感の大きさについて書いたが、この試合ではピッチ内の存在感が素晴らしかった。10人になったことで投入され5バックに移行したアーセナルセンターバックとして19分間の出場で9回のクリアランスを見せてくれた。ベンゲル→エメリ→アルテタ。と3監督の元プレイしている彼のアーセナルでの経験をチームに還元してくれている。

ホワイトとガブリエルを自らの両端に据えプレイしている姿はFACUP決勝でプレイしていたメルテザッカーを見ているかのように安心させてくれた。両サイドからのクロス、ネベスたちからの精度の高いフィードがゴール前に入ってくる中、チームが耐え忍ぶことができたのは彼の存在があったからこそ。レギュラー陣が活躍するのは当たり前の話なので、それにプラスアルファーしてくれる存在。今日はホールディングだった。本当に頼もしかった、そして嬉しかった。

・決定力があればな・・・

これはラカゼットに決めて欲しかったシーンが2個あったからである。前半と後半に1つずつ。前半のサカからのクロスに合わせたのはキーパーの真正面に行ってしまった。好調時の彼ならば、枠の隅には決めていたはず。ディフェンスに前に行くと見せかけてその場に止まった動きは素晴らしかったのだが、フィニッシュワークの精度が上がってこないのがすごい心配。

後半の10人になってからの苦しい時間でもらったチャンス。ガブリエルの素晴らしいスルーパスに抜け出してキーパーと1on1。これを決めきれず枠外へ。もちろんキーパーが素晴らしいポジションをとっていたことは言わずもがなだが、その中でも決めるのがストライカー。彼にはそれくらい簡単に決めるという姿を見せてほしい。ディフェンスが帰ってきている中でキーパーを動かしてゴールを決めることは考えにくいがファーを見せながらニアを狙うなどの工夫が欲しかった。

が、なぜ決められないか?と考えた時にはやはりガス欠なのかなとも思っている。ラカゼットは全てにフルパワーでプレイしている。時には後ろに下がって守備をしながらも前に出て攻撃のキーマンにならなくてはならない。これに関しては今のアーセナルに必要なピースで、アルテタはこれくらいの守備をしながら前に行った時には仕事をすることまで求められている。アーセナルが契約延長を躊躇っているのはこのスタミナ面を考えてのことだと思う。

アームバンドを巻いてプレイすることについてもインタビューに答えたラカゼット。彼には残り17試合でアームバンドを巻いて大暴れをしてほしい。

〜最後に〜

2022年初めて勝利を挙げたアーセナル。この後の喜び方についていろいろ言われていたが、それだけこの試合にかける思いが大きかったはず。良い調子で進んでいたのに勝てなくなり、批判にさらされた選手たち。それを乗り越える上でも大事な一戦。そして相手のウルブスが強敵だったことも影響しているはず。彼らのポテンシャル、チームとしての団結力を考えてもなかなか簡単な試合にはならないと感じている選手も多かった。

My Topicsでは触れなかったが、前半のマルサウのクロスのジャカの対応は1点ものだったと思うな。デンドンケルの入ってくるスピードも完璧だったが、その彼を完全にやらさなかった。しかも戻りながらのクリアだから難しい。手癖を指摘される彼だが、マークを見落とさずにクリアをした彼を賞賛したい。

ウルブスはワイドの使い方、セットプレイの脅威、そしてディフェンス力。素晴らしいチームだなと改めて感じた。そんなチームに勝てたのはとても誇らしい。

10人になってのサッカーに慣れ出したアーセナル(良いのか悪いのか・・・笑)。今までは勝ち点を落とすことがほとんどだったが、アウェイで勝った。しかもクリーンシート。

これはチームにとって自信になるはずだし、この先に繋がる1戦だった。