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なんでもポジティブに捉えるサッカー記録です^^ レフティやクセのある選手に注目しています。

【アタッキングメロディに誘われて】21-22シーズン プレミアリーグ 第28節 Wolverhampton VS Arsenal

〜はじめに〜

ウルブス戦をダブルし、勢いに乗るアーセナルがアウェイヴィカレージロードに乗り込む一戦。ワトフォードは前節のアウェイマンユナイテッド戦をスコアレスドローで終え貴重な勝ち点をもぎ取っていた。その試合を見たのだが、ウイングの脅威・体を張るディフェンス・シソコの推進力には注意が必要だなと感じた。この試合に勝てば4位浮上となる大事な一戦だが、ここで勝ち点を落とすのがアーセナル。という不安を持っていた。

〜試合概要〜

前半5分、アーセナルは見事な崩しからウーデゴールが先制点を奪う。ウーデゴールとサカのコンビネーションで奪ったこの一点がチームに勢いをもたらせると思ったが・・・

前半11分、ホームチームがスーパーゴールで同点に追いつく。アーセナルのウィークポイントをつくあたりがさすがホジソン。ここから試合の流れが両チームとも掴むことができず、決定的シーンがあまり作れない。

前半30分にアーセナルが一歩前に出る。ラカゼットとサカのワンツーからサカがキーパーの逆を突き勝ち越し。ワンツーからシュートシーンというのはよくあるが、それを逆に沈めるあたり彼のクオリティの高さを示している。

後半に入り、どちらとも流れを掴めない試合を動かしたのはチームの集中力だった。

後半7分。ボールがタッチラインを割り、それを拾ったアルテタがクイックでサカへ渡し、セドリック→ウーデゴール→ラカゼット→マルティネッリ。と素晴らしいゴールが生まれる。この後アーセナルには決定機が何度か訪れるも沈めることができない。すると流れがホームチームへ傾き出す。

後半44分、要注意人物のシソコにゴールを奪われる。セットプレイにも耐え抜いたアーセナルが辛くも逃げ切った。

〜My Topics〜

  • 君臨するウーデゴール
  • ホジソンがついたアーセナルの弱点
  • 魅惑のアタッキングメロディ
・君臨するウーデゴール

彼が中盤に君臨することによってチームにリズムをもたらせているのはいうまでもない。ローンでいろんなチームへ移籍をしていた彼が見つけた"居場所"アーセナルだった。アーセナルの中盤でレフティというとエジルのことを思い出す人も多いが、ウーデゴールにはエジルのようなクリエイティビティも持ちながらファイトできる。この試合でも彼は際立っていた。ボールを引き出し、いろんな選手にボールを配っていた。そして視野が広く・技術も高い。その彼だからこそできた3点目のラカゼットへの配球だった。メッセージ性のあるパスも多く、彼は加入して1年で周りの信頼を厚くした。

後半の終了間際で前線からプレスをかけていたのは彼だ。一度ではなく二度追い・三度追いまでしてくれる。この姿勢を見ていると彼を応援せずにはいられない。レアルマドリードでのことも彼を強くしている要因でもある。自分のことを信頼してくれたアルテタへの想いを口にする彼がアーセナルのアームバンドを巻く日が来てもおかしくない。

・ホジソンがついたアーセナルの弱点

この試合でのアーセナルの失点シーンはいずれも左サイドから。ティアニーは攻撃に特徴のある選手で守備がそこまで得意な方ではない。マルティネッリも守備には戻ってくるが、うまく守れずどうしてもズレが生じてしまう。そこをついたワトフォードの1点目はさすがだった。この試合ではサールが欠場。代わって出場したクコが素晴らしい働きをした。彼に手を焼いたアーセナル。特にティアニーは大変だったに違いない。自分の近くにいるのはジャカ。そんな彼もスピード勝負になると厳しい。現に2点目はジャカがマークを外してしまっている。これからも対戦チームはアーセナルの左サイドをついてくるだろう。そこをうまく対処できるかが4位以内を確保できるかというところにつながってくる。

・魅惑のアタッキングメロディ

ラカゼット・ウーデゴール・サカ・マルティネッリ(スミスロウ)が奏でるアタッキングメロディはとても綺麗だ。ダイレクトでボールを繋ぎ綺麗にゴールを決める。ゴールが決まらなくとも彼らがボール回しに入るとワクワクする。サカとウーデゴールはレフティ同士の息があったコンビネーションを見せてくれる。その二人がボールを持ったときにラカゼットを囮にマルティネッリが突っ込んでくる。それに近しいのが3点目。ダイレクトでボールがつながるとこんなに綺麗なんだと感動するゴールだった。

ファブレガス・ロシツキ・フレブ・フラミニの4人が中盤で奏でるアタッキングメロディも綺麗だったが、それを上回りそうなのが彼ら5人。お互いの特徴を尊重した上で個性を出していく彼らにはロマンを感じる。

〜最後に〜

試合後に不安定な守備について言及していたアルテタ監督。これが良くも悪くも若さが出た証拠であり、改善ポイント。だが勝ち点3を持って帰ったのは大きな収穫。ライバルチームとの試合数が同じではないが、4位浮上をした。こういう苦しい試合は経験しないことには強くなれないはずだし、ここら辺については厳しく選手同士でディスカッションしてほしい。ラムズデールのキックミスにはヒヤリとさせられたが、失点に直結しなくてよかった・・・

ポジティブなポイントとしてはトーマスがプレミアリーグ仕様に仕上がってきていること。

プレミアリーグへ移籍してからは怪我やプレイ強度に戸惑う姿が見られたが、年明けくらいから徐々に本物のトーマスが現れ出した。シュート精度も枠近辺に行きそうな雰囲気が出ているのでいつか決めてくれるだろう(笑) デュエルでも負けることが減ってきたし、ボールタッチで相手を出し抜くトーマスらしさがこの試合の随所で出ていた。ジャカはボールを運ぶタイプではないので、彼の推進力が前線の若手が自由にできる要因でもある。

トーマスがジャカよりも後ろに位置してボールを捌き、ジャカは結構高い位置まで上がることが増えている。これは来シーズン以降の4-3-3への布石かな?

何はともあれ勝ち点3を得ることができたのはとてもとても大きい!自分たちの手でアーセナルをCL圏内に戻すやりがいもあるだろうし、苦しい試合でも仲間同士手を取り合って戦い抜いてほしい。