positive transition

なんでもポジティブに捉えるサッカー記録です^^ レフティやクセのある選手に注目しています。

〜瀬戸際で踏みとどまるアーセナル〜21-22シーズン カラバオカップ 準決勝1stレグ Liverpool VS Arsenal

〜はじめに〜

アウェイ、アンフィールドにはいい思い出がない。そして怪我人やコロナ陽性選手が出てしまい選手選考が一筋縄ではいかない中で臨んだこの試合。もちろんリバプールも怪我人やアフリカネーションズカップなどで不在の選手がいてるが、選手層が厚いので厳しい結果を受け入れる準備はできていた。そんなアーセナルはジャカが帰ってきたのが明るい材料だったのだが・・・

〜試合詳細(Sofascore様より)〜

www.sofascore.com

〜My topics〜

  • ジャカ退場
  • 10人での守り
  • マルティネッリのエナジー
・ジャカ退場

この試合でこの出来事は切っては切れないだろう。ガブリエルとティアニーが出払ったあとのスペースを埋めるジャカがジョタと競争になり、裏への浮き球を胸トラップしたジョタの胸を蹴り退場。これをかわされるとキーパーと1on1になるので決定的得点機会の阻止と取られた。正直これはジャカとすれば精一杯のプレイかと思う。そこに至るまでの過程が少し緩かったのとさすがリバプールというような一連のプレイだったのでそちらを褒める方がいい気もする。もちろん褒められたプレイではない。だが、結果的に彼のおかげで引き分けを手にしたといっても過言ではない(勝っていた可能性も負けていた可能性もあるが)。昔のジャカならそこまでついて行っていなかったような気がする。ここまで相手についていっての結果なので、私はある程度の理解もしている。世間的にはまた一発レッド等々書かれるのもわかるのだが・・・。24分にアーセナルは10人となってしまう。

・10人での守り

10人となったアーセナルはエンケティアを下げ、ホールディングを投入する。これで完璧に守備へのシフトをした。ある意味中途半端にスペースを作るよりか意識が統率されて良かったかもしれない。サカも中盤でチームを助け、いろんな選手がチームのために走った。もちろんみんな勝ちを狙いに行っていたのはよく伝わってきたし、ノッティンガムフォレスト戦の気の抜けまくったチームの姿はそこにはなかった。セドリックの代役として交代出場したチェンバースも最後の最後で踏ん張りを見せ、ラムズデールはビッグセーブ、味方に檄を飛ばす。不動のセンターバックのコンビのホワイトは壁となり跳ね返し、それに応えるようにガブリエルも安定したパフォーマンスを見せ、ティアニーも苦しいチームを助けるプレイを見せた。ディフェンスラインからチームを引き締めるアルテタの策略は成功した。彼らは半年でアーセナルに欠落していた安定感を植え付けようと努力をしている。ユニットとしてチームのために努力している姿勢が見えるし、この試合でも集中を切らさなかった。あの敗戦から反発したチームは猛攻からなんとか耐えることに成功した。マンチェスターシティ戦では失点を繰り返し負けた、だがこの試合はスコアレスドローに持ち込むことができた。これは大きな自信となる。

・マルティネッリのエナジー

この試合で欠かせないのは彼のエナジー。マルティネッリはいたるところに顔を出し、チームのために走り続けた。デュエルを厭わない彼の姿勢にピッチ上の選手は鼓舞されただろうし、最後の最後でのバイタルエリアでのボール奪取には感動した。彼を見ているとアレクシス・サンチェスを思い出す。不幸なことにあの時彼の意欲についてくる選手はあまりいなかった。が、今はマルティネッリの気持ちに応える選手はたくさんいる。そのおかげで彼の努力は無駄にならずに結果に結びつくことが多い。この試合でも攻撃での貢献度はそこまで高くなかったが、チームプレイに徹する姿は現地のサポーターの気持ちを動かしただろう。アウェイの地であの声量のチャントを呼んだのも彼のパッションが伝わったからではないか。

〜最後に〜

まだファーストレグが終わったばかりだが、この試合のドローという結果が若いアーセナルの成長に繋がっている。もちろん支配率21パーセントというのは厳しい現実なんだが、ここまでのアーセナルを見ているといつ決壊してもおかしくなかった。そこをなんとか耐え忍んだ。弱々しいアーセナルから変わろうとしている若いチームを見ているのはとても心地いい。ノッティンガムフォレスト戦で苦しい経験をしたタバレスを起用し、ロコンガもあの試合から取り返してやるという気概を見せた。

このチームと対等に試合をするまではまだまだ時間がかかると思うが、その一歩一歩、一つの階段を登っていく姿を見れることは幸せ。もちろん大敗することもあるだろうが、それを乗り越えた先に待っているものを彼らは見せてくれるはずだ。