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なんでもポジティブに捉えるサッカー記録です^^ レフティやクセのある選手に注目しています。

ローンプレイヤーウォッチング〜ルーカス・トレイラ編〜 21-22シーズン セリエA 22節 Fiorentina VS Genoa

〜はじめに〜

昨日のメイトランド=ナイルズに続いてはルーカス・トレイラについて書いていく。彼は水を得た魚のようにフィオレンティーナで輝いている。イタリアーノ監督の元、アンカーの位置を任され替えの利かない存在となっている。アーセナルでも同じように輝いて欲しかったと思っているのだが、彼にはイタリアの方が水にあっていたのかもしれない。前節トリノに惨敗を喫してしまったフィオレンティーナがホームにシェフチェンコ監督解任をしたジェノアを迎えた一戦。前節のフィオレンティーナトリノのプレッシングに苦しんで、やりたいことができなかった。ショッキングな敗戦からどう切り替えるのかを注目していた。

〜試合概要〜

フィオレンティーナが前節の鬱憤を晴らすかの如く6得点を挙げた。中でもキャプテン、ビラーギの美しいフリーキックが2発決まった。鮮やかな弾道でゴールに吸い込まれた。この日のフィオレンティーナは切り替えも速く、ジェノアにボールを持たせなかった。11分のブラホビッチのPKが止められ嫌なムードになりかけたものの4分後にオドリオソラがゴールを決め、ゴールラッシュの口火を切る。前半のうちにボナベントゥーラ・ビラーギが決め、3-0。2得点目のボナベントゥーラのゴールはトレイラのボール奪取から始まっていてフィオレンティーナらしい攻撃だった。後半はブラホビッチ・ビラーギ・トレイラがゴールを決めて6-0。

〜この日のトレイラ(主だったスタッツ)〜

ポジション:アンカー(4-3-3)

プレイタイム:80分

ゴール数:1

パス本数(成功率):83本/87本(95%)

シュート本数:3本(枠内3本)

デュエル:2/6

アンカーとして素晴らしい活躍。守備面ではもちろんのこと、攻撃面でも存在感を発揮。ボールをシンプルにはたくことでリズムをもたらす。イタリアーノ監督がなぜ重宝しているのか?ということがよくわかる試合だった。得点差がついた後はゴール前にも進出し、果敢にゴールを狙った。その結果途中出場のイコネのクロスにヘディングで合わせゴール。ファーでフリーだったトレイラへの素晴らしいクロスだったが、きっちりと合わせて枠に沈めた。相手が攻めてくる時の防波堤となるべくプレッシャーをかけることはもちろんのこと逆サイドへの展開などアンカーに必要なプレイを全うした。フィオレンティーナが買取に意欲的なのは良くわかる出来だった。

〜最後に〜

ボールホルダーを追い越し、フィオレンティーナのやりたいサッカーができていた。一方、ジェノアは前半のポルタノーバのロングシュートくらいしか見所がなく、守備面では相手がボールを持った際に迷いがあったように見えた。混乱の中にいるジェノア、光が差し込むことを期待したい。

アーセナル移籍のブラホビッチのあのセレブレーションで、「フィオレンティーナにお別れ?」という噂が出回っていたが、私は違うと思う。彼は失敗したことのないPKをパネンカで失敗した。このことを謝ったのだと推測している。前半終了の笛が鳴ると同時に彼はダッシュしてロッカールームへ下がったことも付け加えておく。そして、ハーフタイム明けにもスタンドのサポーターへ詫びたのだ。これはなかなかできることではなく、一人の人間、ドゥシャン・ブラホビッチがより好きになった。アーセナルにきてほしい気持ちはもちろんあるが、フィオレンティーナをヨーロッパの舞台へ連れていく活躍をしてからその先を決めてほしい。